ROMMY 越境者の夢 – 歌野晶午

ROMMYという女性シンガーの話。 話全体が、登場人物の誰か一人をクローズアップして書かれた 短いパートの組み合わせで出来ていて、それがトリックになっている。 そして、違う名前で呼ばれている2人が実は同じ人だとわかった時点で ひとつの真実が読者に示される。 しかし、もっと大きなトリックはROMMYが実はおとこということで、 裕美という本名が絶妙にカムフラージュしている。 二つの大きな叙述トリックで、うまく引っ張られていて、 気持ちいいカタルシスが味わえる。