聖アウスラ修道院の惨劇 – 二階堂黎人

ひさびさに、二階堂黎人の本を読んだ。 この本は二階堂蘭子シリーズだ。 修道院という閉鎖された空間で起こる本格風の作品。 なんだか、一度は吸血鬼が犯人で解決しそうになって、 こいつは清涼院か?とあせったが、普通の本格もので ちょっと安心。

霧越邸殺人事件 – 綾辻行人

綾辻行人のなかでも、評判の高い名作である。 館シリーズではないのだが、山奥の山荘で、大雪が降って、 電話線が切れてという、定番物である。 しかし、話し自体はよくできているというか、よく書きこまれていて、 非常におもしろい。 結局落ちは、連続殺人ではなく、便乗殺人だったというわけだが、 どうなのだろう。十戒には反してるような気がする。 あと、文字遊びとか、偶然の出来事が、かなり、気になった。 これは、最近、清涼院を読んでるせいかもしれない。 清涼院ほどはくどくないし、こっちのが先だと思うが、 なんか、あれはもういいって感じがする。

迷路館の殺人 – 綾辻行人

館シリーズの3作目。「迷路館の殺人」という同タイトルの作中作があり それの前後に、すこし説明があるといった感じの構成。 作中作は鹿谷門実という名前で、島田潔が書いたものだが、 それは、作品の最後で明かされるので、これ以降の綾辻作品を 先に読むなどして、この事実を先に知っているとちょっとおもしろさを 損してしまう。 最後にちゃんと真の解決があったりして、よくできてるが、 作中作が、短くまとめるためか、事件が起きて、中村青児お得意の 隠し通路で、一件落着な感じがよくない。 最後の、鹿谷門美の正体を明かすときの兄弟の会話もいや。 それでも、やっぱり綾辻的にいい話。

鳴風荘事件-殺人方程式Ⅱ- – 綾辻行人

殺人方程式シリーズといっていいのだろうか、とりあえず、殺人方程式の続編である。 この話は、前作同様、複線というか、動機になる事件とか、よく考えられていて、 実は、姉を発見したときは生きてて、妹が殺したとか、非常によかったのだが、 どうも、占いが当たるとか、好きではない。 それと、方程式にこだわりすぎているような気もした。 ペンキの匂いがだめでも、服をつなぎ合わせたロープで、下りたりするのかな。

ジョーカー 旧約探偵神話 – 清涼院流水

またしても、非常に清涼院なお話である。 前作同様言葉遊びに終始してて、偶然のようでも、たくさん重ねれば、 偶然じゃないみたいな論理だ。いってみれば、一つの宗教みたいなものだ。 普通のミステリ的おもしろさはあまり存在しない。 とくに、この話は、真犯人や兜のトリックなど、解決しない。 それに、またしても1000年前から、ひきずってて、源氏物語らしい。 あとは、作中作が絡んでくる。それでも、 キャラクタは相変わらずいいので、そこそこ。